【淡路島編】大阪駅から佐多岬まで900km歩く旅|岩屋港〜大鳴門橋
淡路島、初上陸!
未踏の地だからこれまで経験したことのないことに遭遇するかもしれない。
本州までとは違って、いよいよ本当の旅の始まりって感じがする。
残念なのは、淡路島のスタート時点で、すでに真っ暗だということ。
景色見えないよ…。
ヘッドライトとウィンドブレーカを着て、夜仕様にモデルチェンジ。
最初の夜の準備をする中で少しだけやっちまったな、と思ったことがある。
夜が寒いのに、うっすいウィンドブレーカ1枚しか持ってきてない…。
4月とはいえ春だし、西日本の方なら暖かいだろう、その考えはいかに浅はかだったことか。
せめて風は吹いてくれるなと願うばかり…。
体を温めるのと、夜景が見たいと思い、最初は海沿いではなく内陸の標高が高いところへ進むことに。
本州の海岸沿いの明かりを大阪方面までグーっと眺めては「あそこから来たのか」と小さくにやける。
僕の徒歩旅は、夜も歩けるだけ歩いて、ひたすら距離を稼いでいくスタイルだ。
夜も歩くのは危ないとよく言われる。
もちろん注意は必要。非日常だからって浮かれすぎて、残念な思い出にはしたくない。
でも、人も車も少ない道を歩いていると、まるで世界を独り占めしている、
そんな気持ちよさが味わえる。
さて、海沿いの道に出て波の音を聞きながら、ぽてぽてと歩く。
波音BGMでリラックスしすぎたのか、気づいたら立ち止まっていた。
おっと、数秒寝てた。
GoogleMap先生が、近くに淡路佐野運動公園があることを教えてくれる。
公園をうろつくと、正方形の広々ベンチを発見。
さながらキングサイズの広々ベッド。これはありがたい。
吹き抜ける風に体が冷え切ってしまわないよう、小さく丸まってしばし仮眠。
2時間ほどして、目が覚める。
まだ空は暗いが、十分に休めた。
夜中よりも夜明けの方が冷える。
すこーしずつ明るくなる水平線がなんともじれったい。
もうすぐで洲本市街に入ろうかというところでついに日が顔を出す。
夜通し冷やされた身体が芯から温められ、思わず漏れる「あぁぁ~」。
夜中の0時よりも、朝日を浴びる方が、今日が始まったって思えるこの瞬間が好き。
すっかり明るくなった洲本市街、ここで寄り道。
向かったのはドラゴンクエスト記念碑。
にわか程度ではあるが、今もドラクエをプレイしているファンの一人として、
一度来てみたかった場所だ。
この記念碑がものすごい精巧で、スライムなんか今にも動き出しそうなくらいリアル。
撫でてみる。触れてもバトルは始まらないが、ゲームの世界だったら…みたいな想像が楽しい。
剣と盾も模様がちゃんとでこぼこしてる…!
指でなぞるとその質感がより伝わってくる。
この剣を振ってみたい…。
ちょっとだけ剣の柄を握って引っ張ってみた。
…勇者には選ばれなかった。
洲本市を超え、海沿いから内陸に進む。南あわじ市の大鳴門橋まで一気に歩く。
周囲には名産品である玉ねぎ畑を多く見かけた。
左を見ても玉ねぎ、右を見ても玉ねぎ…。
た、玉ねぎ食いてぇ…。
途中、徳島の対岸まで見渡せる海辺の公園に寄り道。
次なる未踏の地を目にして、泳いで渡っちゃおうかなんて冗談を独り言。
そこからほどなくして、淡路島の最も四国寄りである、道の駅うずしおに到着。
お目当ては大鳴門橋、ではなく、淡路島バーガー!
これが期待通りの玉ねぎボディ。
厚みあり甘みありでかぶりつくのが止まらない。
淡路島南ICからバスに乗って上陸するため、バス停へ。
ここで雨が降り始めるし、次のバスまで2時間待ちだし…。
さっきまでの幸せ気分はうずしおに飲まれてしまったのかもしれない。
はみがきをしながら、1時間だけ仮眠しようか考えていると、自転車乗りの男性がやってきた。
この旅初めての旅人との出会いだ。
話を聞くと、横浜から九州まで自転車旅をしている途中らしい。
61歳とは思えない行動力に驚かされる。
自分の旅について話すと、「よくやろうと思ったね」と褒めてくれる。
距離で驚かれることが多い中、挑戦そのものに興味を持ってくれる機会は意外と少ない。
だから、こういう言葉はすごく嬉しい。
お互いの旅の話をしているうちに、気づけばあっという間にバスの時間。
定刻通りに到着したバスに対して、残念だと思ったのはこれが人生初めてだった。
雨の中、四国行きのバスに乗り込んだ。
